少子高齢化や社会情勢の変化などを理由に、あらゆる業界で人材不足問題が浮上している。
実際、さまざまな業界の運営側が人材確保のために、採用活動に力を入れたり、待遇改善を図ったりと忙しく動いている。
それだけ人材不足は、死活問題といえるからだ。
そもそも企業や業界は人によって成り立っている。
人材不足の深刻化は経済成長の足かせとなるだけでなく、一人ひとりの生活にも影響を与える可能性があるといえるだろう。
ここでは特に人材不足が顕著な業界を挙げ、その現状を書いていきたい。
近年、人材不足が目立っているのがIT業界だ。
IT業界は技術革新のスピードが速く、常に新しい技術や知識が求められる業界である。
そのため、IT人材の需要は年々増加していながら、供給が追いついていない状況がある。
AIやIoT、ビッグデータなどの先端技術を扱える人材は特に不足しており、各企業は、優秀なIT人材の獲得にしのぎを削っている。
また、医療福祉業界も深刻な人材不足に直面している。
高齢化の進展に伴い、医療や介護サービスの需要は増加の一途を辿っている。
医療福祉現場で必要な医師や看護師、介護福祉士などは慢性的な不足が見られている。
中では、長時間労働や不規則な勤務体系、給与水準など、労働環境の厳しさが問題視されており、それも人材不足に拍車をかけているようだ。
そして、運送業界も人材不足が深刻な業界の一つである。
ECサイトの普及などにより、宅配便の需要は急増している。
その勢いに追いつけず、トラックドライバーは慢性的に不足している。
同時に、長時間労働や厳しい労働環境、低い給与水準なども人材不足の背景にあるとされている。